つかのま。

読書と日々考えたこと

「受取拒否」と沖縄

インボイス制度反対のオンライン署名が受け取り拒否されたらしい。これを書いている時点ではまだニュースとしては見つからなかったので詳細は把握しきれていない。なので、ここではあまりその辺には触れない。

今日ここで書いておきたいなと思ったのは「50万筆受け取り拒否なんて民主主義国家としてどうなのか」というTwitter(X)上の言説について思うことがあったから。

沖縄の有権者数はだいたい117万人弱。投票率がおよそ5~6割だとすると、示される意見は今回の「50万筆」よりもいくらか多い、というところ。
↓そしてこれは前回の沖縄県知事選挙の結果の資料。当選者の得票数は約34万。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000842842.pdf


インボイス反対署名の2回目の提出時に集まっていた30万筆、そして3回目の50万筆が望むところに届かなかったことに民主主義としてどうなのかと思った人は、せめて沖縄の基地問題等について「分かってないヤツらが何か言っている」「反対しているのは反日」みたいなことを思わないでほしいし(ましてや投票に不正があるだとか思っている人は自国の選挙制度がそんな状態に陥っているのであればまずそこを憂慮してほしい)、今回のインボイス反対運動が盛り上がったのと同じTwitterの場で行われているそれらの言説に対しても、今後同じ違和感を持ってほしい。あなたたちが無視されるべきではないと感じるのと同じようなボリュームであげられている声だ。


ここでは実際の移設の是非だとか手続きについてだとかを論じたいわけではない。そもそもインボイス基地問題では直接的には関係の無い話だから、インボイスの話に乗っかってこんな話をするのは論点をずらしているようであまりよくないよなと思う。だからこれはこのブログでだけ書いている。議論がしたいわけではない。世間に広く言いたいわけでもない。ただこんなことを感じたと書いているだけの日記だ。こんな風に予防線を張りまくっているのも卑怯だとも思うけれど。


何にせよ、それだけの数の人が納得できていないという事実はあるわけなのだから、例え制度をもう止めることが出来ないのだとしても、指摘されている問題点や懸念への具体的な対応策等を真摯に検討し、丁寧にわかりやすく説明していくべきなのではないかと感じている。今のところ私はいち沖縄県民として、基地問題をめぐるTwitter言説を見る度に同じようなことを思っている。