つかのま。

読書と日々考えたこと

大串夏身『レファレンスと図書館:ある図書館司書の日記』

以前、小林昌樹『調べる技術』を読んだ際に紹介されていて気になっていた。図書館にあるのを見つけたので貸出。

1988年の東京都立中央図書館での一般参考係のレファレンス日記。昭和の終わり、電算機端末の利用が始まったころ。過渡期の時代を感じる記録で興味深かった。

今ちょうど通信の司書課程で情報サービス演習のメディア授業を受けているけど、なかなか独学の限界を感じる部分があり。リアルな現場を垣間見るとイメージが少し立体的になった気がする。当然ながら内容はものすごく古いので、これの現代版があれば読みたいところ。とりあえずレファ協データベースを眺めながら調べ方をトレースしてみたらよいのかな。同著者の「チャート式」のものも気になる。学生時代から文献調査に苦手意識があったのでこの機会に克服もしたい。

対談部分では現代のIT社会について触れられている。
エコーチェンバーやフィルターバブルの問題について。「知る自由」「表現の自由」が保障されているようでそうではない現代。最近twitterを見ていて色々と考えがちであり、ものすごく身近に感じながら読んだ。憲法的な価値を支えていくための社会装置としてのレファレンスと図書館。そういった形で働けたらすごくいいなぁと思う。

司書課程を勉強していて良かったことのひとつには社会教育・生涯学習施設としての図書館の考え方について触れられたことがある。「社会の役に立たなくちゃ」というのはある種の呪いでもあったけど、いざ楽だけど社会貢献度が見えにくい仕事に就いたらなんだかものすごくモヤモヤしてしまったりしていて、それも転職を考えるきっかけになった。仕事が好きじゃないからかなぁと思って好きを仕事にしてみようと司書課程をはじめたけれど、今は「好き」だけじゃない部分も含めて司書を仕事にしたいしもっともっと勉強したいと思っている。